水温を管理する
(2010/04/17・18)
水温が高めのスバル車です。
純正の状態だと、けっこう高い水温になるので、
オーバーヒート対策も踏まえて、手を入れてみます。
やりかたは色々ですが |
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ラジエーターキャップを交換して、冷却水の沸点を上げます。 | |
サーモスタットを純正より開弁温度の低いものに交換します。 これで、早めにラジエーターに冷却水を流し込み、冷やしてやろうというわけです。 これの交換作業はディーラーにお願いします。 DIYでやるには場所も道具も足りないので・・・。 |
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ラジエーターに早く冷却水をまわしても、ラジエーターファンが回らなければ効果減です。 ローテンプサーモにより純正より早くラジエーターに回ってきた冷却水のため、ラジエーターファンの作動タイミングを純正より早いタイミングで回してやります。 |
楽な作業から手出ししにくいものまで |
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これはもう交換するだけ。 | |
VFCを取り付けるには、ECUにアクセスする必要があります。 ECUは助手席足元に入ってます。 さーて、ここをバラしていくのか・・・。 |
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まずはグローブボックスを外します。 このアームを外し・・・。 |
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ボックスを左右から押して、ストッパー部を外して引き抜きます。 | |
ロアカバーはクリップ3個で留まってるので、クリップ外しなどで外します。 | |
ブルーイルミがある場合は、90度回して外します。 | |
外したついでに、穴開けました。 これでイルミの照度アップです。 |
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サイドシルプレートを外します。 内張り剥がしを差し込んで、てこの原理でこじってあげます。 写真ではそのままやってますが、整備書によると、フロアマットとウェザートリップを外すと作業しやすいらしいです。 |
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まー、これが固いのなんのって。 クリップの場所は全部で5箇所ですが、プレートの両脇にあるクリップが一番固いですかね・・・。 |
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次に発炎筒を外して、その奥に見えるクリップを外します。 これで、フロントピラーロアトリムが取れます。 |
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フロアマットは、赤い矢印のとこにあるクリップで留められてますので、外してマットをめくります。 この黒い鉄板の下にECUがいます。 |
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御対面〜♪ なんか、高級感ある外装だな・・・。 こんなとこ見る人なんてそうそういないのに・・・。 コネクターを外します。 あ、もちろんバッテリーの−端子は外しといてください。 更に、ECUケーブルを覆っている保護シートもちょっとめくります。 |
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さて、こっからは整備書の配線図とかとにらめっこしつつの作業になります。 なんせ、このVFCシリーズはエクシーガへの対応が全くありませんので!! 調査が必要な配線は5本ですが、調べたところ、2.0NA、2.0ターボ、2.5NAで全部場所が違いました。 また、プッシュスタートスイッチがあるかないかでも違いますので、ご注意ください。 ただ、ケーブルの色は一緒みたいなので、色合わせで探すのはありかもしれません。 左の写真はDコネクタです。 電源・・・黄色に黒のライン(7番) 水温センサー・・・茶色と白のツートン(22番) |
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こちらはBコネクタです。 ラジエーターファン1コントロール・・・赤と黒(12番) ラジエーターファン2コントロール・・・赤と青(11番) なお、ECUのコネクタは4つあり、エンジンルーム側からA−B−C−Dとココでは呼ぶことにしています。 ついでに言うと、ECUコネクタの形状は、GDBやBP/BLレガシィと同じものです。 ま、各配線の位置は似ても似つかない場所ですが。 |
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こちらはCコネクタ。 アース(ボディー)・・・黒に青ライン(4番) インテークエア温度センサー・・・黄色に水色ライン(31番) インテーク温度センサーを拾った理由は、VFCの取説によるとこのタイプのものはECUは吸気温が拾えるとあったので、取れるなら取っちゃおうと考えただけです。 また、電源とアースは他のケーブルに比べると太いのが特徴です。 |
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ECUのアースに繋ぐのとは別に、VFC本体のアースも必要です。 写真のように端子をつけて完成です。 さて、どこへ落とすかな? |
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VFCのケーブルを取り付けるため、調べた各ケーブルを加工します。 写真が見難いですが、シールドを剥いてやります。 私は、アートナイフを使って剥きました。 |
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銅線を広げます。 マイナスドライバーとかを使ってやるといいでしょう。 ちなみに、シールドを剥くのは1cm程度でいいと思います。 |
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VFCのケーブルを通して、絡めてやります。 この後、固定用の金具でカシメてやるのですが、動作確認をしてからでないと不安なので、絶縁テープを軽く巻きつけてショートしないようにしておきます。 |
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各ケーブルの加工が終わったら、コネクターをECUに取り付けて、バッテリーの−端子を接続します。 |
ドキドキ動作確認 |
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エンジンをかけるときは、シートに座らず、ドアを開けた状態で車外からブレーキを踏んで行います。 なぜか? うっかり配線ミスとかでエアバッグがボン!ってのを回避するためです。 いや、BDのステアリングをGDBステアリングへ交換した時、エンジンかけた瞬間に爆ぜたトラウマが未だに残ってるのです・・・・。 で、無事エンジンがかかったら、VFCの設定に入ります。 「SET」ボタンを2秒以上押して設定モードに入ります。 写真はLow-speed時のファン作動温度です。 デフォは85度です。 |
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「SET」を押すとHigh-speed時のファン作動温度です。 デフォは90度です。 あっと、「Low-speed」と「High-speed」の違いについてですが・・・。 スバル車はファンが2個あるので、1個作動が「Low」で2個作動が「High」となります。 |
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次に「SET」を押すと、ファンがONになってから何度温度が下がったらOFFにするか?を設定します。 デフォは2度ですが、6度に設定してみました。 実際の動きを見てから再度設定かな? |
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次に水温のワーニング温度を決めます。 デフォは100度です。 |
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次は2個目のセンサーのワーニング設定です。 現行のVFCはオプションセンサーが取り付けられます。 で、ここではECUからインテークエア温度を拾う予定なので、90度を設定してみました。 この次は3個目のセンサーのワーニング設定ですが、それはないので、続けてSETを押します。 |
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ここで、取り付けた車種に合わせたコードを設定します。 スバルは「1」です。 |
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以上まで設定が終わったら、「SET」を押すと、Lo-speedの設定画面になるので、「MODE」ボタンを押すと通常表示になります。 写真は水温と電圧を表示してます。 これ一つで、水温計と電圧計になるというのが非常に魅力的です。 |
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【動作確認】 水温や電圧は表示されるので、ちゃんと表示されればOKということになりますが、ファン作動に関しては実際に動くかどうかを確認するしかありません。 やりかたとしては、ボンネットを開け、A/Cをオフにしてアイドリングで放置し、水温が上がっていくのを待ちます。 そして、VFC設定温度になったときにラジエーターファンが回るかどうかを目視確認します。 メインファンは助手席側、サブファンは運転席側です。 なお、VFCのファン作動温度は純正より低く設定することになるので、VFC接続時にファンが回ったのを確認した後、一度エンジンを切ってVFCを外し、再度エンジンをかければ、その状態ではファンは回らないはずです。 回っていたら、ラジエターファンコントロールへの配線が間違ってることになります。 |
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【参考までに】 <サーモスタットの仕様> サーモスタットの開弁開始温度・・・SOHCモデル(86〜90℃)、DOHCモデル(89〜92℃) サーモスタットの全開温度・・・SOHCモデル(95℃)、DOHCモデル(98℃) バルブ全リフト量・・・9.0mm以上 バルブ外径・・・35mm <ラジエーターファン作動マップ(CVTモデル)>
この作動マップを見て分かると思いますが、通常走行時であれば、実はエアコンを動かしていればラジエーターファンが必ず回ることになるので、水温が上がっていくことは軽減できます。 |
固定 |
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動作確認が終わったら、さっきまで仮処置をしていたケーブルの接続をやり直します。 「スプライス」という金具で銅線をはさみ、電工ペンチでカシメます。 その後、絶縁テープで保護して完成。 |
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VFCのケーブルは、まとめて絶縁テープで束ねておくと、すっきりです。 | |
ケーブルの固定はここにしました。 VFCをセンターコンソールへ設置することにしたので。 タイラップでくりっと巻きつけておしまい。 あとは、ECUのカバーを取り付けて、フロアマットを元に戻して・・・。 |
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とりあえず、ここに設置です。 「設置」といってますが、置いてるだけです。 組み込んでみたらケーブルを圧迫してるところがあり、ちょっと加工が必要なことが判明しました。 しかし、サーモスタットを取付にディーラーへ行く時間となったので、ここまで。 |
追加作業 |
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固定方法なのですが・・・。 観察してたらこんなとこを見つけました。 ケーブルはココを通そうかと。 |
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しかし、圧迫されます。 | |
しょうがないので、ケーブルを圧迫しない程度に削りました。 | |
VFC本体は、付属の両面テープで固定。 ・・・ちょっと斜めになった・・・。orz |
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【設定状況】(2010/05/02現在) しばらくの間、エアコンオフで走って稼働状況を見てたのですが、アクセル踏み込んで走ってる時間が長いと87℃ぐらいで高止まりしてしまう感じがありましたので、もちょっと低めから回そうと思います。 メインファン作動温度・・・80℃ サブファン作動温度・・・85℃ ファンスイッチオフ・・・3℃ 整備書によると、油圧とかはエンジン温度80℃を基準に標準値を出していますので、80〜85℃になるようになればいいのかな?と考えます。 BDの時はファンが回り始めると水温がすーっと下がったのですが、エクシーガはファンが回り始めてもすぐに下がりません。 ファンモーター回すのも電力だし、エンジン負荷を減らして燃費を稼ぐつもりなのか、ラジエーターファンの仕様がBDの頃とは違うのか? |